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韓国のクレジットカード利用促進施策がすごすぎる。所得控除+宝くじのチケット

韓国がキャッシュレス先進国だって話は知っていたんですけど、それに至った施策がすごすぎてビックリしました。

つまり、カードで買い物をしたら30万円×税率分だけ税金が安くなるってこと。仮に税率が30%だとすれば、ポイント還元率(税金還元率)が30%ってことになるわけです。 さらに、1,000円以上利用で毎月行われる当選金1億8千万円の宝くじ参加権の付与を行っています。

 参考:日本でキャッシュレスが普及しないのは決済手数料が高すぎるから

 

エビデンスを調べたところ、経産省の作った資料「キャッシュレス・ヴィジョン」の中にありました。

 

政府が実施したクレジットカード利用促進策としては、主に以下の3つの取組みが挙げられる。

年間クレジットカード利用額の20%の所得控除(上限30万円)
宝くじの権利付与(1,000円以上利用で毎月行われる当選金18千万円の宝くじ参加権の付与)
店舗でのクレジットカード取扱義務付け(年商240万円以上の店舗15が対象)

これらの施策の結果、1999年から2002年にかけて、クレジットカード発行枚数は2.7倍、クレジットカード利用金額は6.9倍に急拡大した

http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180411001/20180411001-1.pdf

※リンク先はPDFです。

 

年利用額の20%の所得控除(上限30万円)

日本とは税制が少し違うみたいです。韓国も当然に個人所得税の税率は以下のようになっています。

1200万ウォン以下:6%
4600万ウォン以下:15%
8800万ウォン以下:24%
1億5000万ウォン以下:35%
3億ウォン以下:38%
5億ウォン以下:40%
それ以上:42%

これに加えて、住民税が所得税の10%相当かかります。

税制的には日本の所得税、住民税と似ていますね。ウォンと円の相場は10ウォン=1円相当となっているので、日本円換算にしたいなら1/10くらいにしてみるとわかりやすいです。

 

年収が460万円以上なら、税率は15%ってことになります。

年間のクレジットカード利用の20%が所得控除ということは100万円分のクレジットカード決済があれば100万円×0.2=20万円が控除額になります。

20万円×0.15=3万円。さらに10%の住民税も節税になるので3.3万円の節税効果があるってことになります。

100万円のクレジットカード決済で3.3万円の節税なら3.3%還元です。かなりお得感ありますね。

もし、日本でも導入されたらすごいことになりそうです。国もキャッシュレスを推進するってなら、このくらいしないと現金信仰の強い日本ではキャッシュレスが普及しないかもしれないですね。

 

1000円以上の利用を1口とした宝くじの発行

利用回数が増えるほど当選確率が上がるわけですね。当選金も当選金1億8千万円ということでかなり魅力のある金額です。

当選確率はかなり低いんでしょうけど、あえて宝くじを買わなくてもいいっていうところがいいですね。

宝くじを買うというのは経済合理的ではないので、こうした取り組みは面白いと思います。

money-lifehack.com

でも、1000円以上というのは少し微妙ですよね。それ以上になるように買い物したくなったり、逆に2000円以上の買い物があるなら分けて決済したりして面倒なのことになりそうな気もします。

月の利用総額に対したほうがいいのでは?とも思ったけど、そしたら金持ち優遇になるのか……。

 

宝くじの企画の方は公的な手段というよりも現在のクレジットカード会社でも取り入れることができる施策でしょう。ポイント還元とかしているわけだから、その一部をそれに回せばいいだけです。

クレカの年間流通額(決済額)は50兆円近いわけなので、0.001%でも十分でしょう。富くじ法があるので、法的な問題はあると思いますが財源的な問題にはならないでしょう。